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決着!英国スタイリッシュ映画。

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前置きとして述べておきますと・・・私、「トレイン・スポッティング」はあまり好きな映画ではありませんでした。
これをぬかすには勇気がいります。なんたって、90年代の、ロックンロール愛好家にとって、いわば、バイブル。「聖書」的映画であったからです。私は完全に後追い世代で、公開から10年以上経ってから観たのですが、それでも周りは大絶賛。同調圧力を勝手に感じ、これぞ!これぞキーポンロキンローな映画だ!と力強く流され、私は卑屈な笑みを浮かべ、「そうだよね」などと。なんという軟弱な精神でありましょうや。
実際に最初観たときは、面白い!と思いつつも、一切余韻だとか、もう一度観よう!という意欲が一切湧かない映画でありまして、なんだか空虚。なぜでしょうな、これわ。だなんて。面白いと感じた映画は何度も観る私には珍しい現象。あの時は一体何だったのか?再確認の意味を込め、この間ついに、一体何年ぶりになるのかもう解りませんが、久しぶりに「トレイン・スポッティング」を観ました。そして思った事は・・・。
うん、やっぱ面白いけれど薄っぺらいな。
という、観て後悔はせずとも後ろ向きな感想でした。要所要所で魅せるワリに、全体的には特に残るものはないというのが正直な気持ちです。いや、そこそこ楽しめましたけれどね。

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こっちも非常に面白い映画だと思いますけどね。

ですがこの映画、いわゆる後ろ向きな若者ムービーである筈なのですが、例えば代表の一作として、「イージーライダー」などが挙げられますが、案外同じくらいに、「コマンドー」に近い映画だと思うんですよね。いわゆる解りやすさ重視、テンポ重視、ストーリーの深み?なにそれ?ノリがよければいいんだよ。という感じにおいて。
よって「トレイン・スポッティング」風の映画というのは、私にとって油断できぬ強敵なのでありまして、迂闊に手を出すわけにはいかないのであります。

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「フーリガン」
ポスト、「トレイン・スポッティング」などという説明をなされていた一本でありまして、どうせ大した事ねぇんだろ。と思い、完全な時間潰しに観ました。だってホラ、イギリスのさ、イケてるけど貧乏な若者がさ、なんかこうこうあって、結構悲惨なんだけれど、そこはホラ、スタイリッシュに誤魔化して、それで後半は、ドーンと、どったらな内容でしょ。
本家でさえ、良いか悪いかギリギリのところにあったと、私は思うところがあるのに、その亜種であれば、圧倒的に警戒せざるを得ません。ケッ、だなんて、斜めに構え、一切の期待をせずに観たものです。そして不覚かな・・・。面白かったです。どストレートに!
アメリカのハーバード大学で同級生に嵌められ、卒業寸前に退学に追い込まれた主人公。
行き場を失った主人公は、イギリスの姉の下へ行き、姉の義理の弟の影響で、フーリガンになってゆく・・・。というお話なのですが・・・・・・。
空っぽの若者。イギリス。ファッション。音楽。そこに入り込むフーリガンという危険な興奮剤。
最後の危険な興奮剤を、ヘロインに替えれば「トレイン・スポッティング」の出来上がり!うわー、危険だ。ついでに主人公達の中には、一人危険な奴がいて、こいつが問題を起こすぞ。といわんばかりの存在感を持っている・・・。
って、こいつぁベグビーじゃないか。こいつがなんかやらかすんだな。という感じにお話は進んで行く。しかし・・・。
主人公が、同級生になすがままにされ退学となった、いわば精神的軟弱さが、フーリガンという行為によって、徐々に鍛え上げられ自信を得てゆく作品でした。つまり、この映画は青春であり、成長のお話なのです。

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どっかで見たことがあると思ったら、主人公は「ロード・オブ・ザ・リング」じゃないか!

単純に暴力や若者の興奮をスタイリッシュに誤魔化している内容であれば、この記事はガッカリ記事と化していたことでしょう。
しかし、この作品が本格的に面白くなる瞬間がありまして、主人公のフーリガンチームの、元リーダーが現れる瞬間でした。元リーダーはよりによってあの人物!びっくり!&この映画が、単なる上っ面映画ではないという衝撃のシーンでした。
この映画はフーリガン目線で描かれた、若者スタイリッシュイケてる映画と思いきや、実は真逆なところを指している映画ということがはっきり解る瞬間なのです。
ベグビー担当のやらかしっぷりも、また面白く、恐ろしいことをしでかしてくれます。
ベグビーは単に暴れていただけですが、こっちはやらかしたことがやらかしたことだけに、本人も受ける後悔がただごとではない。これだよ、これが人間ドラマだよ!全く観て良かった。良い映画です。
弱点はオチがアレなのか・・・あと主人公、考え方によってはこの映画の悪いところ・・・それって主人公が全てでは?と思えてしまうところも・・・・・・。
まぁそこは、イギリスの圧倒的排他的思考が原因だったといえるでしょう。この出来事で、何かが変わり、ずっと作品の裏側にあった、拭いがたい因縁も晴れたと思いたいです。(せめてそう思わなきゃやってられん)
しかし、間違いなく拾い物でした、「フーリガン」お勧めです!
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